事業等のリスク

 当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりです。また、必ずしも事業等のリスクに該当しない事項についても、投資判断上、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要と考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防及び発生した場合の適切な対応に努める方針であります。

(1) ㈱日立製作所及び㈱日立製作所の関係会社(以下 日立グループ会社)との関係について

1. 特約店契約について

 当社グループは、日立グループ会社と特約店契約を締結しております。同契約は、当社グループの事業活動の前提となっておりますが、それら契約の主な契約期間及び解除事由は個々の契約により異なり、概ねその基本的な規定事項としては、手形の不渡り・差押え・仮差押え・仮処分・競売・破産・民事再生・会社更生・債務不履行・監督官庁からの営業許可の取消処分等に該当する場合となっております。現時点では解除事由を含めてそれらの契約の継続に支障を来す要因は発生しておりません。
 しかしながら、それらの契約の継続に支障を来す要因が発生した場合には事業活動に重大な影響を及ぼす可能性があります。
 当社と㈱日立製作所は昭和25年3月に特約店契約を締結して以降、日立グループ会社の増加や統合とともに当社グループも日立グループ会社と特約店契約を締結し、その業容を拡大してきました。
 特約店契約は、相互に業務の発展を図ることを目的としており、当社は当該契約を締結している日立グループ製品の販路拡充に最善の努力をなすことが謳われております。また、当該契約書では当社グループの主な取扱製品、主に担当する販売地域及び支払条件等が記載されております。
 現在、当社グループが特約店契約を締結している日立グループ会社とは良好な関係にあるものと認識しており、共存共栄の間柄ではありますが、当社グループと日立グループ会社との関係に変化が生じた場合、あるいは日立グループ会社の特約店戦略や特約店各社に対する諸条件もしくは当社グループに対する戦略が変更された場合等には、上記特約店契約の内容等に変更の可能性があり、その場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

2. 仕入依存度について

 当社グループの㈱日立製作所及び主な日立グループ会社からの仕入高は第73期連結会計年度(自平成28年4月1日至平成29年3月31日)において310億76百万円と当社グループ仕入高全体の48.4%、第74期連結会計年度(自平成29年4月1日至平成30年3月31日)において320億57百万円と当社グループ仕入高全体の52.4%を占めております。したがって、日立グループ会社の製品に重要な問題が発生した場合等、日立グループ会社のブランドイメージが著しく低下した場合には、当社グループが取り扱っている日立グループ会社の製品の競争力が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社グループは、日立グループ会社から報奨金を受け取っております。この報奨金は、日立グループ会社により定められている対象製品の取扱高等の諸条件に応じて変動するものです。日立グループ会社から受け取った当社グループの報奨金額は第73期連結会計年度(自平成28年4月1日至平成29年3月31日)においては84百万円、第74期連結会計年度(自平成29年4月1日至平成30年3月31日)においては55百万円となっております。この報奨金については、日立グループ会社により定められる諸条件の変更に伴い変動するため、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※仕入実績の詳細は、有価証券報告書をご覧ください。

3. 売上高の純額表示について

 当社グループは、包括代理受注契約(請負者の代理人として契約する取引)等を締結しており、当該契約に基づく取引については、売上高を純額表示しております。
 当社グループは商社という事業形態であり、基本的には総額表示で売上高及び売上原価を計上しておりますが、取引内容を鑑み、包括代理受注契約等に基づく取引とそれに類似した取引については純額表示へとしております。
 したがって、今後の取引内容の見直しや契約の変更等の理由により、前期と比較する場合の経営成績(受注高及び売上高)に影響を及ぼす可能性があります。

4. 当社グループへの出資について

 当社グループは、販売力強化、顧客サービスの向上等を目的とした日立グループ会社との関係強化のため、当社は㈱日立製作所から1.8%、㈱日立産機システムから0.5%、日立アプライアンス㈱から2.2%、当社の連結子会社である㈱中国パワーシステムは㈱日立製作所から33.3%の出資を受けております。
 したがって、日立グループ会社からの出資割合に変更があった場合には、当社のグループ戦略等を見直す必要性が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 当社グループの経営戦略について

 当社グループは従来、日立グループ会社の特約店として同グループ製品を中心に据えた営業政策を取り、順次販売力を強化してまいりました。これと並行して当社の規模拡大や経済環境の変化に対応すべく、経営戦略としてプラント、産業システム、社会インフラ、電子デバイス・コンポーネントの各事業に幅広く展開してまいりました。しかしながら、今日のような経営環境においては、市場環境、経済状況、市場ニーズ等をいち早く察知し、対応を図らなくてはなりませんが、多様な情報入手の十分性確保には限界があり、それによって時期を逸するなどの対策の遅れから、停滞在庫の発生による不良資産の増加や、製品投入遅れによる受注機会の逸失等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、近年は主に環境問題、省エネルギー、高効率化などを追求する顧客ニーズが急速に多様化し、それに対応するためエンジニアリング力の強化及び、より付加価値の高い当社独自のソリューションビジネスへの期待が高まっております。しかしながら、このようなソリューションビジネスではメーカーの製品が持つ機能に当社のノウハウを付加するビジネスの割合が増えることを意味するもので、当然、品質管理に関して負う責任の重要性も拡大してまいります。この場合、当社は製造部門を持たないことから日立グループ会社及びその他の外注メーカーとの連携が必要となります。
 その際、製品・サービスに関する契約を明確に致しますが、事故・クレーム等の原因について責任が明確になるまで、当社グループが顧客に提供する製品・技術・サービスについては一義的に責任を負うことがあり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 さらに、当社グループは、今後も新たな成長事業の創出及び既存事業における更なる高収益の追求を目指し、利益を生み出すことのできる体質への改善に積極的に取り組んで行きます。しかし当社グループが事業を遂行する上において、経済環境、自然災害、戦争、テ口、感染症等の不可抗力、金融、株式市場、政府等による規制、仕入先の供給体制、商品の確保、また人材の確保、喪失等により当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 外部環境が業績に及ぼす影響について

1. プラント、産業システム、社会インフラ事業と設備投資動向の連動性について

 当社グループのプラント、産業システム、社会インフラ事業は、鉄鋼、非鉄金属、石油、化学、精密機械、製紙、薬品、建設、運輸、公共、流通、サービス業を営む一般企業や官公庁に対して電気機器、電子情報機器、産業用設備、空調関連機器等の販売及び設置工事等を行っております。この事業は、国内設備投資の動向に影響を受ける傾向があります。
 したがって、国内設備投資動向が悪化した場合及び当社グループの主要販売先が属する事業分野の市況が悪化した場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

2. 電子デバイス・コンポーネント事業について

 当社グループの電子デバイス・コンポーネント事業は、主に電気・電子機器関連メーカーやゲーム機器メーカーに対し、システムLSI、汎用マイコン、汎用半導体、液晶等の半導体・電子デバイス製品を販売しております。これらの製品は、当社グループの顧客が販売する製品の市況に左右され、需要変動が激しく、製品サイクルも短いことが特徴です。このような背景から需給バランスが取れないことが多く、変化する半導体価格の動向次第で仕入価格が大きく影響を受けます。
 このように、価格が短期間で大幅に変動した場合や当社の主要販売先の商品の販売動向及び生産状況等によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 売上高の下期偏重について

 当社グループは、プラント事業における生産設備機器を含む工事物件や、産業システム事業における官公庁・公共事業物件の場合、工事完了及び検収時期が年度末に集中することが多く、売上高が特に第4四半期に集中する傾向があります。

(5) 特定の販売先への依存について

 当社グループの販売先は多岐にわたっておりますが、当社グループの電子デバイス・コンポーネント事業における主要販売先の任天堂㈱に対する販売高は第73期連結会計年度において92億44百万円と当社グループ販売高全体の12.2%、第74期連結会計年度において14億91百万円と当社グループ販売高全体の2.0%を占めております。
 同社は当社グループの主要な販売先であると認識しており、同社の当社グループへの需要の増減や契約に変更が生じた場合、当社グループの電子デバイス・コンポーネント事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
※販売実績の詳細は、有価証券報告書をご覧ください。

(6) 法的規制について

 当社グループは、広範囲の事業展開を行っているため種々の法的規制(建設業法、輸出管理法令等)を受けております。これら法的規制は将来において変更される可能性があり、また現在予期しえない法的規制等が設けられる可能性もあります。
 その場合たとえば、建設業法においては当社グループの工事売上高に影響し、技術資格においては、資格保有者の確保が確実となるまで受注機会を逸する可能性が発生します。また、輸出管理法令に関しては、現在、直接輸出物件は少ないものの、全ての取引において輸出管理法令等に抵触しないことと、手続きを漏れなく厳正に行われなければ、刑事上、行政上の処分を受ける可能性があります。
 したがって、当社グループがこれらの法的規制等の対応に遅れを生じた場合、対象となる営業の全部又は一部の停止命令や許可取消等の行政処分あるいは当社グループ顧客等からの信頼の失墜等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 有価証券の保有状況について

 当社グループは、販売・仕入に係る取引先及び取引金融機関の株式を中心に、平成30年3月期において有価証券18億50百万円を保有しております。このうち、株式の多くは上場しており、株式市場の価格変動リスクを負っております。
 したがって、株式市場における相場の大幅な変動は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※株式の保有状況の詳細は、有価証券報告書をご覧ください。

(8) 退職給付債務について

 当社グループは、確定拠出の性格を併せもつ確定給付企業年金制度(キャッシュバランス制度)に移行し、将来期間の業績及び財政状態へのリスク軽減を図っております。しかし、従業員退職給付債務及び費用は、割引率等数理計算で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率等に基づいて算定されており、実際の結果が前提条件と異なる場合又は変更された場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 債権管理について

 当社グループの販売先は多岐にわたり、その規模や業種も多種多様であります。債権管理には特に注力し、販売先の業態・資力に応じた信用限度設定を行うとともに、必要に応じて担保等の提供を受けるほか、信用状態の継続的な把握をするなど、不良債権の発生防止に努めております。
 また、貸倒引当金の計上に関しては、一般債権については貸倒実績率による計算額を、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し回収不能見込額を計上しておりますが、景気の動向等によっては、貸倒引当金の積み増しを要する事態が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(10) 物流の外部委託について

 当社グループの物流は㈱日立物流をはじめとする外部の専門企業に全面委託しております。当社の商品を取扱う拠点は国内にあり、拠点毎に保管条件や配送条件等は異なっております。
 したがって、委託先企業はそれぞれの条件に応じて、複数存在しますが、その取引条件の変更や、事故等によるトラブル発生の場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(11) 情報セキュリティについて

 当社グループは、事業を行うにあたり取引先や営業に関する情報、又は当社グループや取引先の技術情報等当社グループの事業に関して多くの秘密情報を保有しており、当社グループではコンピューターウイルス対策及びネットワーク管理等の情報保護に関する社内細則を定め、入退館システムの導入、情報管理に関する社内教育の徹底及び外部委託先との機密保持契約の締結を行い、当社グループからの情報漏洩を未然に防ぐ対策を講じております。このような対策にもかかわらず、予期せぬ事態により情報が流出した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社グループと日立グループ会社の一部とは、業務の効率化及び納期の短縮等を目的として、サーバーの共有による取引データ等の情報を共有しており日立グループ会社が保守管理を行うシステムで受発注を行い、それに伴う取引データ等の情報を日立グループ会社と共有しております。
 したがって、予期せぬ事態により当該システムやサーバー等に不具合が発生した場合や情報が流出した場合等には、同様の影響が考えられます。

(12) 自然災害について

 地震等の自然災害により当社グループの事業所・設備や社員などに対する被害が発生し、営業活動に支障が生じる可能性があります。
 なお、当社グループでは社員の安否確認や災害対策マニュアルの作成及び防災訓練などの対策を講じてきておりますが、自然災害による被害を完全に回避できるものではなく、被害が発生した場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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