事例紹介


株式会社ゆりかもめ様

株式会社ゆりかもめ
技術部 電気保安課 電気保安課長(取材当時) 大宮 隆行 様(右)
技術部 電気保安課 電気改良工事区 電気改良工事区長 鶴岡 宏 様(左)
- 自動運転の要となる受変電設備
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都心と臨海副都心を結ぶ交通機関として1995年に開業したゆりかもめは、現在、さまざまな設備が更新時期を迎えており、順次、補修を計画・実施しています。ゆりかもめの特徴の一つが電気を動力とする自動運転であり、受変電設備は特に重要な設備です。全部で22カ所ある変電所の第Ⅰ期工事として2022年から2025年にかけて海上公園変電所、芝浦ふ頭変電所、お台場海浜公園電気室の更新を行いました。
- 八洲電機のエンジニアリング力への安心感
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今回の更新は、今後の維持管理のしやすさを重視し、駅ごとに異なる機器やレイアウトへの知識を踏まえた点検や管理が課題でした。八洲電機さんには、機器メーカーと当社の間に立ち、包括的な観点から最適な提案をしていただきました。
ゆりかもめは専用高架軌道を走るため、変電所の多くが高所に設置され、駅ごとに搬入口の構造が異なります。また、工事時間は終電後から始発前の夜中の2時間強に限られるなどの制約があるなか、丁寧な現場調査を行った上で、仮設足場の設置や特殊吊り具の使用等をご提案いただき、安全かつ短時間での搬入が実現できました。工期の遅れ等もなく、八洲電機さんの工程管理にも感謝しております。
この30年の間に、駅の周辺には高層マンションが林立するなど、開業当初とは地域環境が変わり、周辺住民への配慮も重要なテーマとなりました。工事をする際の近隣マンション等への事前周知等、八洲電機さんには、様々な角度からサポートしていただきました。
- さらなる信頼性確保への貢献を期待
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ゆりかもめは、2024年8月から運行電力を全て再生可能エネルギー由来の電力とする実質CO₂排出量ゼロ運行をスタートしています。安全な運行と地域の発展に貢献するという当社の社会的役割を果たすため、設備の安定稼働は不可欠です。八洲電機さんには受変電設備の第Ⅱ期更新工事も受注いただいております。引き続き鉄道事業への知見の高さとコーディネート力を活かしたご提案をいただき、ゆりかもめの信頼性確保に貢献いただけることを期待しています。